H2Aロケット7号機打ち上げ成功 衛星を分離


[前回の]6号機は情報収集衛星偵察衛星)を搭載

03年11月の失敗から1年3カ月ぶりの再開で、気象衛星「ひまわり5号」の後継となる運輸多目的衛星(MTSAT−1R)を予定通り分離し、打ち上げは成功した。…2分10秒後に大型固体補助ロケット(SRB)の切り離しに成功。40分後に衛星を分離した。10日近くかけて赤道上約3万6千キロを地球の自転と一緒に周回する静止軌道に乗る。
 MTSATは天気予報や台風の進路予測に重要な役割を果たすほか、航空管制にも使われる。03年5月から米国の衛星に頼る綱渡りが続く日本の気象観測にとって待望の衛星で、国土交通省が打ち上げを委託した。ひまわり5号に比べ、夜間の霧などの判別精度が向上、北半球の観測頻度は30分ごとと倍増する。
 ひまわり5号の寿命は00年までだったが、99年に後継の運輸多目的衛星を載せたH2ロケット8号機が打ち上げに失敗。その後も衛星の部品の不具合などで打ち上げが延期された。昨年3月に種子島に運ばれ、H2A再開を待っていた。
 今回の成功で、情報収集衛星地球観測衛星など「順番待ち」になっていた衛星の打ち上げも動き出す。宇宙機構は05年度はH2Aロケット3機を打ち上げる意向だ。