“毒出し=デトックスブーム”がブーム


デトックスを促すという南米のフルーツを使った飲み物

 「銀座サンエスペロ大森クリニック」(東京都中央区)院長の大森隆史さん[によると]「毒素は大きく分けて二つ。有害ミネラルとPCBなど人工的に合成された有害化学物質です。その排出を促すデトックスという考えがアメリカから3年ほど前に入ってきた」。…最近注目を集めるのは、水銀が脂肪燃焼を邪魔するなど、中毒以外の毒素の害。また、栄養バランスが崩れたり、汚染物質が増えたりすると、体外への排出も追いつかなくなる。有害物を避け、食品などで早く出す手助けをしようという考え方がデトックスだという。「ダイエットや美容、アンチエージング(抗老化)と結びついてブームになっている。…」と大森さん。
 デトックスブームに乗ったのが、毛髪ミネラル検査を行う「ら・べるびぃ」(東京都中央区)。昨年同期に比べて今年は3倍の申し込みがあった。毛髪はテープレコーダーのように体内の栄養状態を記録するため、約0・2グラムの毛髪で6種類の有害ミネラルと20種類の必須ミネラルの量を測定。ミネラルの過不足に応じた食事献立を教えてくれる。費用は1万500円。…
 従来の健康情報は「体にいい物を取ろう」と“プラス志向”だった。しかし「近ごろの流行は、断食や『捨てる技術』など、余分なものを出すものばかり。シンプル願望というか、みんな出してすっきりしたいんです」。“マイナス志向”が受けたらしい。